グレープフルーツ種子抽出物とは
1972年にアメリカの免疫学者であるジェイコブ・ハリッチ博士によって発見され、研究されました。日本では除菌抗菌剤として、もしくは既存添加物(食品添加物)として利用されています。
そんなグレープフルーツ種子抽出物の性能は、いろいろな場所で検査や研究がされています。特に近年は論文が増えてきたようにも感じます。
諸外国ではサプリメントや医薬品として使用されることが多く、「グレープフルーツ種子抽出物=飲み物」という認識があったりして、日本との違いが面白いです。
天然で備える化学成分は、農薬と同じ波形
20数年前には農薬の成分が検出された、という情報と検出結果によりグレープフルーツ種子抽出物の評価が下がった時期もありましたが、現在では波形の似た別成分ではないかとも言われています。
実際、塩化ベンザルコニウムに酷似した波形の物は微量、計測されます。数値にして0.002%ほどです。このことによりグレープフルーツ種子抽出物の除菌や抗菌の効果は、塩化ベンザルコニウムの働きによるものではないか、とされたことがありました。
しかし、その微量の塩化ベンザルコニウムでは菌を不活化することはできなかったとの論文があります。
概要:鳥類病原体に対するグレープフルーツ種子抽出物(GSE)の抑制効果についての研究で塩化ベンザルコニウムが含まれていたが、塩化ベンザルコニウムのその濃度でのウィルスの不活化はできず、抑制効果は塩化ベンザルコニウムではない、との結果。
微量の塩化ベンザルコニウム様のものは、塩化ベンザルコニウムなのか塩化ベンザルコニウムに酷似した別のものなのか、解明には至っていません。ただし、万が一にも塩化ベンザルコニウムであったとしてもあまりにも微量であるがため、人体などにも影響はありません。
浸透圧による除菌メカニズム
以前のブログでも書きましたが、グレープフルーツ種子抽出物の除菌メカニズムは浸透圧です。浸透圧とは、濃度か異なる液体同士が薄い膜を間に挟んで、薄い液体が濃い液体の方へ移動する現象のことです。移動するための圧力を浸透圧といいます。
論文はいくつかありますが、5秒で不活化したという内容があります。エビデンスを取る場合の時間は5分や30分として取る事が多いので、5秒という早さには驚きです。
主力級と肩を並べられる実力の天然成分
800以上の細菌およびウイルス株、100以上の真菌株、および多数の単細胞または多細胞の寄生虫に対して有効であることが実証された、という論文があります。
ウィルスでいうと大きなカテゴリーであるエンペロープ有り・無しの両方で不活化のエビデンスがあります。ちなみにアルコールはエンペロープ無しには効果がありません。同じ事が芽胞菌にも言えます。アルコールは芽胞菌を抑制できませんが、グレープフルーツ種子抽出物は抑制します。
そして天然成分でありながら真菌の除菌ができることも珍しいことです。
原液では使用できないが、希釈すると輝き出す成分
グレープフルーツ種子抽出物は、種から絞って抽出したオイル状の液体です。この液体が他の化合物を混ぜず水だけで商品化されていれば、天然の物だけで作られた製品と言えます。
そして天然の成分であるものが既存添加物として厚生労働大臣が認可していて、GSEは既存添加物です。次亜塩素酸と違い手袋使用や洗い流す条件はありません。体内に入ってしまっても問題ない成分です。
冒頭でも書きましたが、日本で既存添加物であるGSEは、アメリカやヨーロッパなどではサプリメントとして有名で、日本でも流通しています。既存添加物もサプリメントのどちらも体内に入れるものであり、安全性が担保されたからこそ製品になっていたり既存添加物で認められています。
さらにグレープフルーツ種子抽出物の安全性を検証している論文があります。原液では濃すぎてそのままでは使えませんが、希釈をしていくと負荷がなくなる希釈率があり、その希釈率で抗菌試験をしています。表現的には毒性と言いますが、毒ではありません。
要約:1:512 希釈で、GSE は殺菌性を維持するが、完全に無毒であることを示しました。
そしてより希薄な濃度でも接触後 15 分以内に細胞質内容物を遊離させることは明らかでした。
GSEはいろいろな角度での安全性を検証済みです。当社のGSEも累積刺激テスト済み・アレルギーテスト済みです。
GSEユーザーのつぶやき
医学でも鳥獣類の世界でも、そして除菌抗菌の世界でも注目されつつある成分です。そんな凄いグレープフルーツ種子抽出物ですが、普通に家や仕事場や学校など、手軽に使えて安全であるという身近さもまた嬉しいです。
この頃は除菌できて当たり前だけれども、あっという間に消臭できた、無臭なのに!という喜びの声が増えています。これも除菌力が強いという証拠の一つですね。