市場に出回っている除菌剤のほとんど(アルコール消毒・次亜塩素酸水・オゾン・銀イオンなど)は酸化によって除菌しています。以前も書きましたが、鉄が錆びたりすることと同じです。
反して、グレープフルーツ種子抽出物は抗酸化作用が強く、酸化させません。グレープフルーツ種子抽出物の除菌抗菌作用の立役者はポリフェノールであり、フラボノイドです。グレープフルーツ種子抽出物はフラボノイドの塊と言われるほどです。
ちなみに「抗酸化」とは酸素が結びつかないようにする事を指しますが、酸素が結びついて酸化してしまった化合物から酸素を取ってしまうことを「酸化還元」といいます。そのためには炭素(C)が必要です。酸素はとても炭素が好きで、誰よりも先にくっついてきます。フラボノイドは多くの炭素(C)で構成されているので、その分多くの酸素をくっつけることができ、抗酸化作用が高い理由です。対象物の酸素を取ってくれる働きをします。
フラボノイドは最も重要なポリフェノールです
古代ギリシャ時代から有益な効果が知られているポリフェノールは抗酸化作用・抗菌作用・抗炎症作用をはじめ様々な用途や性質を持っているため、食品から除菌、薬品まで幅広く利用されています。
ポリフェノールは植物に含まれており、植物によっては高濃度で存在すると言われています。植物自身がポリフェノールから恩恵を受けており、紫外線・細菌や寄生虫などの危険から保護してもらっています。
フラボノイドはC6-C3-C6という構造で、前述の通り多くの炭素(C)で構成されています。
ポリフェノールは
- フラボノイド
- 単純フェノール類
- 加水分解型(ピロガロール型)タンニン類
- 縮合型(カテコール系)タンニン類
以上の4つに分かれますが、「フラボノイド」と「フラボノイド以外」という分類をされ、フラボノイド以外は劣化が早いことが確認されています。
酸化でよく使われる用語で「フリーラジカル」という言葉があります。他の分子を酸化させて変性させる物です。反応性が高くダメージを与えます。特に脂質や細胞膜、タンパク質や核酸の損傷があり、人体に特に攻撃的であることから、除菌など良い面の反対に危険視されています。
このダメージの悪影響を抑えるのが抗酸化物質、フラボノイドです。酸化させるフリーラジカルと相互作用し、消去することが可能です。
つまりフラボノイドは除菌抗菌をしながら、抗酸化作用で酸化を防ぐという1粒で2度美味しい物質というわけです。
フラボノイド
さらにフラボノイドを分類すると以下の9つに分かれます。
- フラボン類:アピゲニン・クリシン・ルテオリン セロリやパセリ、春菊、ピーマンなどに含まれていて、苦みの強いものに入っています。
- フラボノール類:ガランギン・ケルセチン・ケンフェロール・ミリセチン レタスやブロッコリー、茶、そば、タマネギやニラ、グレープフルーツにも入っています。
- イソフラボン類:ダイゼイン・ゲニステイン 大豆です。イソフラボンと言えば大豆、ですよね。
- フラバン類:単体では天然にほとんど存在していない。
- フラバノール類:カテキン・エピカテキン・エピガロカテキン・エピカテキンガレート・エピガロカテキンガレート・テアフラビン 緑茶やカカオ、紅茶などに入っています。
- フラバノン類:ナリンゲニン・ゲスペレチン ザボン・ブンタンやレモン、ミカンに入っています。柑橘類です。グレープフルーツにも入っています。
- フラバノノール類:アントシアニンの前駆体 イチゴやブドウ、なす・ブルーベリーなどの色素。
- カルコン類:明日葉以外の植物にはほとんど含まれていないとされているものです。
- アントシアニジン類:ジアニジン・デルフィニジン・ペラルゴニジン イチゴやブドウ、ブルーベリー、なすの皮に入っています。
体に良いとされていて、サプリメントでもよく見る物が多いです。
ポリフェノール、フラボノイドは植物から直接摂取することで、恩恵を受けるとともに、抽出物では安全に除菌・抗菌に役立つ優れものです。
概要:ポリフェノールの機能性・生体利用性・メカニズムについて
GSEにはフラボノイドであるナリンギンが比較的多く含まれていることが知られているます。フラボノール類とフラバノン類の恩恵がGSE(グレープフルーツ種子抽出物)にはギュギュッと詰まっています。
このフラボノイドの作用によって、酸化させず、むしろ酸素をくっつけることで抗酸化や酸化還元することで肌や体にダメージを与えず、抗菌します。
種から絞っただけなのに、多くの機能を持つ理由はフラボノイドにありました。