すっかり昔の話になってしまいましたが、GSE(Grapefruit Seed Extract)とシトラファインを研究者に紹介されたときの私の感想は、「なんておもしろいんだろう」でした。気がつくとのめりこんでいました。除菌ができるのに、じつは気まぐれで、飲んでも平気。グレープフルーツの敵がヒトの敵でよかった。「天然だから安全」なんてことは幻想にすぎませんが、天然の恵みを使えるのは、なんだかとっても自然で安心であることも事実だと思います。

GSEに出会う前に使っていたのは、次亜塩素酸水でした。自分でつくって、出来立ての次亜塩素酸水を使っていました。効き目はあるし、コストは安いし、基本的には満足していたのですが、ちょっと困ったこともありました。反応がよすぎるので、汚れがひどいときは除菌ができなかったりする(これは汚れの有機物に反応してしまい、ただの水に戻るからです)。そして、やはり塩素臭がして、塩素アレルギーの方が体調を崩されるということもありました。

「シトラファイン」を手にしてピンときたのは、まさに水そのもので、刺激がなく、無臭で、手につけてみてもサラサラで、イヤな感じがまったくなかったことです。最も気に入ったのは、選択的に効く(カンタンに抑制できる菌と、できない菌がある)ことでした。劇薬で相手を全滅させるのではなく、グレープフルーツという植物の知恵をそのままいただく、という感じがいいところだと思っています。いきなり銃撃するのではなくて、説得に行って、ダメだった相手だけを除菌しているような印象があります。

そもそもヒトは微生物と共生関係にあります。腸内フローラが典型例で、腸内に住み着いた菌が、消化を助けてくれもする。微生物は決して殲滅すべき敵ではない。上手につきああうことこそ、自然と共生し、地球とともに生きるということではないか。微生物をバイ菌と呼び、絶滅させようと強い薬をふりまくと、相手も必死にリベンジしてくる(薬剤耐性菌が好例)と思うからです。ピンポイントで、必要なときだけ、必要な除菌ができればそれで十分。そしてその用途に、GSEはぴったりだと感じたものでした。

しかし、そんな悠長なことを言っている場合ではない、というとんでもない出来事が、起きてしまったのです。言うまでもなく、新型感染症のパンデミックです。にわかに手洗いの重要性が叫ばれるようになり、除菌剤への関心が高まりました。私たちは日本で最初にGSE研究をしたグループであり、すでに1996年には、GSEがエンベロープ型ウイルスを抑制する能力をもつことを大学との共同研究で確認していましたので、GSEで対抗できると考えていました。事実、アメリカではGSEが新型ウイルスを抑制できることを証明した研究も出ています。GSEは肌に触れても安全で、荒れることもない、とても安全性の高い除菌剤ですし、引火性もありません。

毎年、季節毎の感染症対策はいろいろとなされています。GSEは劇的なところはひとつもないけれど、着実に、グレープフルーツの敵は排除する、堅実な除菌剤です。また、除菌だけでなく、予防や治療にも役立つ可能性もあります。

このコラムのアイキャッチ画像に選んだのは、長野県の下栗の里の写真です。こんな山の上に住むのが、昔は当たり前で、日本中に似た集落があります。山の上のほうが日当たりもよく、洪水被害に遭うことなく、住みやすかったのです。これも生活の知恵。そして靴を脱いで、足を洗ってから家に入り、手づかみではなく、箸をつかって食べる日本の習慣は、感染症に強い。これも疫病対策としての日本人の知恵ではないでしょうか。

自動車社会となり、道を河川ぞいにつくられるようになって、生活圏も生活様式もがらりと変わってしまいました。でも、漆や柿渋を食器や傘などに利用し、自然と共に生きるという日本人の生活の知恵は、大事にしていきたいものです。GSEを上手に使いこなすことは、自然の恵みを生かすことでもあります。

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