一般家庭でもオフィスでも空気中には菌やカビの胞子が浮遊しています。
漂っている菌を「浮遊菌」、落ちてきた菌を「落下菌」と言います。
浮遊菌や落下菌が問題になるのは、せっかく除菌した場所も浮遊菌と落下菌で二次汚染されてしまうからです。
浮遊菌
細菌やウィルスなどの微生物は、その養分供給源があればどこにでも存在します。
どこにでも存在するからとは言え、屋外の外気中の浮遊菌を調査することはとても困難です。季節や気象条件、1日の中での変化などを考慮する必要があるので、数年にわたって調査し基礎データを取り考察せねばなりません。
しかし住宅や事務所等の人の居住空間や屋内の調査は、一定の環境条件があるため、少しの時間の調査でもある程度しっかりしたデータを取ることが可能です。
今回は屋内環境での浮遊菌について深掘りしていきます。
屋内環境における浮遊菌
浮遊菌は湿度温度はそこまで影響せず、人の出入りなどで増減すると言われています。
浮遊菌は土壌や動物・人の皮膚、呼吸器などに常在する微生物であったり、洋服や内装材に生育した微生物などが、人の行動・くしゃみにより空気中に放出されるものが漂っています。加湿器やエアコンなどが発生源となることもあります。
人が動くことで、人や物に付いている菌も動いてしまいます。軽くて小さな菌がゆえに埃や湿気にくっついて空気の流れに乗ったことで「浮遊菌」になり、それが落ちることで「落下菌」になるのです。
このことから外気中より室内の方が浮遊菌が多くなる要因が数あることがわかります。
比較的、乾燥に強い菌やウィルスが長く舞っていたり、一度落ちた菌が再度舞い上がることも報告されています。病院の清掃で掃除機を使わない理由は「再度舞い上がり防止」のためです。真菌(カビ)の胞子は元々舞って広がっていくようにできているので、さらに舞いやすいのかもしれませんね。
外気中の微生物濃度は数百個/m3程度であり、これは1m×1m×1mの範囲に数百個ということです。
屋内であるオフィスビル内の浮遊菌は数十~数百個/m3、デパートや食堂で数千個/m3と言われています。人が多く居る場所は同じ大きさの空間を切り取ってみても菌が多いことを示しています。
室内浮遊菌の挙動を研究した論文があり、
- ベランダの外気では糸状菌910(cfu/m3)、細菌50(cfu/m3) 〈cfu/m3とはcfu=菌集落の数/m3=1m×1m×1mの中で、という単位です。〉
- 室内に5名が椅子に座った静止状態では糸状菌280、細菌1,680
- 全員5分間歩行状態では糸状菌130、細菌6,250
- 静止して空調を運転した状態では糸状菌150、細菌4,070
- 窓と廊下の入り口を開けて換気した状態では糸状菌390、細菌320
- 歩行後1時間間隔で空中浮遊菌を測定したところ、糸状菌数は大きな変化を示さなかったが、浮遊細菌数は歩行活動で急増したが時間の経過とともに減衰して、3時間後には静止状態に戻った
上記のことから、人が介在すると空間に舞う細菌数がかなり増加することがわかります。
浮遊菌が問題視される理由
感染症や、昨今増加している鼻炎、気管支喘息、過敏性肺炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は浮遊菌も原因の一部となることがあるとされています。
感染症は主にウィルスが、アレルギー疾患はカビが原因になることが多くあります。
浮遊菌が原因となる感染症としては結核・レジオネラ症・インフルエンザ・アスペルギルス症やここ数年は新型コロナウイルス感染症もあります。
浮遊菌は時間経過や周りの環境が静止状態になると落下して「落下菌」になりますので、テーブルなどの面やそこの上に置いてある物、そして広い床に落ちます。条件が揃えばその場所で増加します。
そして増加したものが再度舞い上がったり悪さをする、という循環です。「空中浮遊菌がなければ、一週間持つ弁当を作れ、食品のロスが少なくなる」と東京都食品保健課が仰っているくらいです。
浮遊菌・落下菌対策オススメ
基本的に浮遊菌は空中を浮遊している、もしくは天井など高い場所から落ちてくる途中などの菌やウィルスですので、空間除菌などの非現実的なやり方ではなく、シンプルに空気の入れ換えで対処することが大切です。
空気清浄機も悪くはありませんが、空気の対流を起こすことは浮遊菌を活発に動かすことと対になります。そして空気清浄機のフィルターなどが汚染されている場合は、その菌を吐き出し、対流させ、結果浮遊菌が増えてしまう現象が起こります。
窓などを開け、室内の濃縮された空気を外に放出し、比較的浮遊菌の少ない外気を入れて浮遊菌濃度を下げるやり方がシンプルかつ確実であろうと考えられます。
落下菌は除菌した後の二次汚染を起こす原因です。
よく「どのくらいで再度除菌をすればいいのか?」と聞かれます。
通常落下菌の検査は、培地と言われる菌を育てるシャーレを調べたい場所に5分~15分ほど置いておき、培養することで、落下菌の量や種類を調べます。
5分~15分で集められるということは、せっかく除菌しても5分~15分で新たな細菌やウィルスがまたはびこってしまうということです。
例えば大腸菌などは栄養があって、人の体温程度の温かさがあれば、20分で2倍になります。1時間で8倍、2時間で64倍になります。除菌後ですので細菌にとっての栄養は十分ではないかもしれませんので、半分のスピードと考えても2時間で60倍超くらいにはなりそうです。
人が多く集まる場所や、高齢者施設、飲食店、保育施設などは1時間から2時間に1度除菌をするというお話をお聞きします。
しかし、それは大変。
そこで落下菌対策でオススメは「待ち受け除菌」です。
GSE(グレープフルーツ種子抽出物)水溶液は【抗菌】するので1度除菌すればしばらく除菌状態を続けてくれます。成分を取り除かなければその日一日や、状況によっては数日から数ヶ月持つこともあります。(製品や成分により違いがありますのでご注意ください)
床や壁や家具などを除菌しておくことで落ちてくる菌やウィルスを待ち受けて不活化します。まるで優秀なゴールキーパーのようです。
「どのくらいで再度除菌するべきか?」は場所・状況・人などの条件により違いがありますが、一般的な抗菌しない除菌剤(アルコール消毒や次亜塩素酸水など)の除菌頻度の目安は2時間に一度くらいが適切かと思います。
GSE水溶液なら落下菌には「待ち受け除菌」で一日1回の除菌コーティング。
通常の抗菌しない除菌剤と抗菌できるGSE水溶液を比べてみると手間・時間・安全・便利、いろいろなメリットを感じられます。
オススメは夜寝る前にコーティングをして、朝のお目覚めから快適空間で生活スタートです。
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